Mac の Library フォルダには何が入っている?
ホームフォルダの Library には、自分で保存した書類以外にアプリが使うものが集まっています。設定、キャッシュ、チャット、メール、パスワード、同期を待つ iCloud ファイルなどです。Finder が隠しているのは、大部分をそのままにしておくべきだからです。空にしてよさそうなフォルダの隣に、失うと取り戻せないデータのフォルダも並んでいます。
考えるべきなのは「Library を削除できるか」ではなく、「このフォルダには何があり、削除すると何が起きるか」です。ここでは ~/Library の直下で見かけるフォルダを、削除したときの影響で分け、変更前の確認方法を紹介します。
フォルダを開く
Finder で移動 › フォルダへ移動を選び、~/Library と入力して Return を押します。移動メニューを開いた状態で Option を押し、ライブラリを選んでも開けます。サイズを見るには、対象のウインドウを選び、表示 › 表示オプションを表示から、リスト表示のすべてのサイズを計算を有効にします。
これは自分のユーザ用ライブラリです。ディスク直下の /Library は全ユーザで共有し、/System/Library は macOS のもので保護されています。以下で扱うのはすべて ~/Library です。
自分のデータが入っているフォルダ
ここには、ほかにコピーがないものもあります。削除すると空き容量が増えるだけでなく、データを失います。
| フォルダ | 内容 | 削除した場合 |
|---|---|---|
Keychains |
パスワード、証明書、鍵 | すべて失われる |
Mail |
メールと添付ファイル | 「この Mac 内」のメールボックスが失われる |
Messages |
チャットと添付ファイル | iCloud にない会話が失われる |
Mobile Documents |
この Mac にある iCloud Drive のファイル | iCloud からも削除される |
CloudStorage |
Dropbox、Google Drive などのクラウドストレージのファイル | クラウドからも削除される |
Containers |
App Store のアプリや Apple 製アプリのデータ | WeChat のチャットなどが失われる |
Group Containers |
同じ開発元のアプリで共有するデータ | メモやボイスメモも含まれる |
Application Support |
アプリが保存するデータや設定 | 自分で作った内容もよく含まれる |
Autosave Information |
アプリが自動保存した未保存の書類 | 取り戻せなくなる |
Safari |
ブックマーク、履歴、設定 | iCloud にないブックマークが失われる |
Shortcuts |
自分のショートカット | iCloud にないものが失われる |
特に意外なのが Containers と Group Containers です。アプリの内部処理用に見えますが、Mac App Store のアプリは、データ一式をここに保存します。Library Containers と Group Containers では、どのアプリのフォルダかを調べる方法を説明しています。メッセージとメールは、アプリ内で行うメッセージの容量を減らす方法とメールの容量を減らす方法をそれぞれ参照してください。
再作成されるフォルダ
ここにあるのは、アプリが再ダウンロードまたは再生成できるデータです。削除すると空き容量は増えますが、初回起動が遅くなったり、再ダウンロードや再ログインが必要になったりします。
| フォルダ | 内容 | 削除した場合 |
|---|---|---|
Caches |
アプリのキャッシュ | 大部分は必要に応じて再ダウンロード、再作成される |
HTTPStorages |
アプリのネットワークキャッシュと Cookie | 一部のアプリで再ログインが必要になる |
WebKit |
アプリの Web コンテンツのデータ | アプリ内のサイトがデータを読み込み直す |
Logs |
アプリと macOS の動作記録 | トラブル調査に使う過去の記録だけが失われる |
Saved Application State |
再起動時に復元するウインドウの状態 | アプリが標準のウインドウで開く |
Metadata |
Spotlight 検索用のデータ | Spotlight が索引を作り直すと再作成される |
ここでも「再作成できる」は「負担がない」ではありません。実行中のアプリが使っているキャッシュを削除すると、アプリを終了するまで正常に動かなくなることがあります。大きなキャッシュも次の起動でまた増えるので、明日には埋まる空き容量のために削除しても無駄になりがちです。安全に削除できるキャッシュとログファイルの扱い方で詳しく説明しています。
設定が入っているフォルダ
これらは小さくても、削除するとアプリや macOS の動作が変わります。
| フォルダ | 内容 | 削除した場合 |
|---|---|---|
Preferences |
アプリの環境設定 | 設定がリセットされる。一部のアプリはライセンスもここに保存する |
LaunchAgents |
自分のアカウントのバックグラウンドタスク | ログイン時にタスクが起動しなくなる |
Accounts |
システム設定で追加したインターネットアカウント | 追加し直す必要がある |
Fonts |
自分でインストールしたフォント | 使用していた書類が別のフォントで表示される |
Input Methods, Keyboard Layouts |
追加した入力ソースやキーボード配列 | 入力メニューから消える |
Application Scripts |
アプリが実行するスクリプト | アプリの自動化が動かなくなる |
Preferences や LaunchAgents に、削除済みアプリの名前を持つ .plist があれば、通常は残存ファイルです。アンインストール後の残存ファイルの削除で確認方法を説明しています。使っているアプリの LaunchAgents plist は削除しないでください。そのアプリのヘルパーを起動するために使います。
macOS が管理するフォルダ
アプリではなく macOS の機能が使うフォルダもあります。Biome(Siri からの提案やスクリーンタイムの利用履歴)、IntelligencePlatform(Apple Intelligence が保存するデータ)、Suggestions、PersonalizationPortrait、IdentityServices(iMessage と FaceTime の識別情報)、Daemon Containers(バックグラウンドサービス)、Accessibility などです。通常は小さく、システムが存在を前提にしています。削除して得られる容量はわずかで、その機能の動作がおかしくなることがあります。該当機能のサポート記事に指示がない限り、そのまま残します。
容量の例外は Developer です。Xcode とシミュレータのデータが入り、数十 GB に達することがあります。アーカイブやシミュレータのデータは削除すると失われるため、フォルダを空にせず、Xcode の整理方法に沿って進めます。
変更前にフォルダを確認する
- フォルダ名を見ます。
com.example.appのような逆ドメイン形式の名前は所有するアプリを示します。その識別子を Spotlight で検索してアプリを探します。 - そのアプリがまだインストールされているか、実行中かを確認します。関連するものを移動する前に終了します。
- フォルダを開き、中身を見ます。
Cache、Logs、tmpなどは再作成できるデータの目安です。Documents、Chats、Libraryやデータベースファイルなら、保存した内容が入っている可能性があります。 - 完全に削除せずゴミ箱に移し、アプリを開いてしばらく使います。欠けたものがないと確認してからゴミ箱を空にします。
Mole の役割
Mole のディスク分析では、フォルダにポインタを合わせると名前と一文の説明が出ます。何が入っているか、必要な場合は削除すると何を失うかも分かります。たとえば Keychains なら「パスワード、証明書、鍵を保存する自分のキーチェーン、削除するとすべて消失」といった説明です。Mole は ~/Library 直下からアプリのコンテナまで、5,000 を超える既知のフォルダに説明を用意しています。一覧にないフォルダでも、この Mac にインストールされたアプリの bundle identifier など、名前から所有元を確認できればアプリ名を表示します。サイドリストの容量が大きい項目にもアプリ名が付きます。
ディスク分析は削除するものを代わりに決めません。選んだものをゴミ箱に移し、空にするまでは復元できます。安全に消去できる部分については、Mole のクリーンにキャッシュ、ログ、残存ファイルが確認用に並びます。一部のアプリのコンテナ内にあるキャッシュフォルダも含みますが、最初の表のチャット、メール、キーチェーン、クラウドファイルは含めません。
よくある質問
Library フォルダ全体を削除できますか?
できません。キーチェーン、メール、メッセージ、iCloud Drive のファイル、アプリのデータが入っています。ほかにコピーがないデータを失い、ほとんどのアプリが正常に動かなくなるか、設定がリセットされます。
Library フォルダが大きいのはなぜですか?
通常は一つか二つのフォルダが原因です。チャットやメディアアプリの Containers や Group Containers、Mac に保存した iCloud Drive ファイルの Mobile Documents、Xcode の Developer、または Caches などです。Finder でフォルダのサイズ表示を有効にするか、ディスク分析ツールを使い、最も大きいフォルダから見ます。
Caches フォルダを空にしても安全ですか?
先にアプリを終了すれば、大部分は削除できます。ただし、使ううちに多くが戻ります。削除前にアプリを終了し、初回起動が遅くなることを見込んでください。ダウンロードしたモデルやオフラインメディアを保存する Caches 内のフォルダは例外で、全体の再ダウンロードが必要です。
~/Library と /Library はどう違いますか?
~/Library は自分のユーザアカウントのものです。/Library は Mac の全ユーザで共有し、変更には管理者権限が必要です。/System/Library は macOS のもので保護されています。