Mac で Ollama と LM Studio のモデルを整理する
ローカル AI ツールはディスクをすぐに圧迫します。モデルの重みこそが本体であり、その周辺に少しあるキャッシュではないからです。モデルは再ダウンロードできることもありますが、再取得にはコストがかかり、リビジョンが消えたり、ライセンスやアクセス条件が変わったりすることがあります。モデルは所有しているツール側で一覧し、チャット、ファインチューン、アダプター、プロンプト、プロジェクトデータは別途保全してください。
ローカル AI ツールが重みを置く場所
モデルはほぼ常に容量の大部分を占め、ひとつあたりギガバイト単位で測れます。
- Ollama はデフォルトでモデルを
~/.ollama/modelsに置きます。またはOLLAMA_MODELSで指定したディレクトリです。現行の CLI リファレンス では、ollama lsでモデル一覧、ollama rm <model>で名前指定の削除を行います。手でファイルを消すより安全です。ツール自身がモデルストアを更新できるからです。 - LM Studio ではモデルディレクトリを自分で選べます。アプリ内の My Models、または
lms lsでローカルモデルとサイズを一覧し、削除も LM Studio 経由で行ってください。アプリ側のカタログとの整合が保たれます。ひとつの固定された隠しパスに頼らないでください。 - Hugging Face 系ライブラリはダウンロードを
~/.cache/huggingface/hubにキャッシュします。HF_HOMEなど別のキャッシュ設定でルートを変えない限り、スクリプトがモデルやデータセットを取るたびに膨らみます。hf cache lsでリポジトリとリビジョンを一覧できます。正確な削除のプレビューはhf cache rm model/<repo> --dry-run、切り離された未完了リビジョンのプレビューはhf cache prune --dry-runです。 Hugging Face のキャッシュガイド に両コマンドの説明があります。
扱っている量を把握するために、合計を直接確認してください。
du -sh ~/.ollama/models ~/.cache/huggingface 2>/dev/null
キャッシュとデータは同じではない
この区別が、安全な整理の土台になります。公開されている モデル は再ダウンロードできることがありますが、ローカルのファインチューン、アダプター、変換済み量子化、プライベートなチェックポイントはそうとは限りません。デスクトップの AI アプリは、会話状態や添付を Application Support に残したり、履歴の一部をアカウントへ同期したりもします。すべてのチャットがローカルにある、あるいはローカルのファイルはすべて捨ててよい、と決めつけず、アプリのエクスポートと同期の挙動を確認してください。モデルキャッシュは大きいですが、作り直しが無料というわけではありません。
AI アプリを完全に削除する
ツールを使い切ったあと、アプリ本体のバンドルは小さな部分です。本当の空き容量を取り戻すには、モデルとサポートファイルも取り除く必要があります。これは
アプリを完全にアンインストールする のときと同じ問題です。
Ollama では、アプリをアンインストールする前に ollama rm で名前付きモデルを削除してください。LM Studio では、アプリ経由で設定済みディレクトリからモデルを削除してください。デスクトップのチャットクライアントでは、必要な履歴をエクスポートし、ベンダーのアンインストール手順に従ってからサポートデータを見直してください。名前がアプリと一致するからといって、Application Support のコンテナごと消さないでください。
内部:ツールがモデルをどう保存するか、なぜサイズが本質なのか
Ollama は各モデルをコンテンツアドレス方式の blob(sha256 ハッシュを名前にしたファイル)として ~/.ollama/models/blobs に置き、モデル名とタグを必要な blob へ結ぶ小さなマニフェストを持ちます。同じベース層の上に作られた 2 つのモデルは blob を共有するので、ollama rm はまずマニフェストを消し、他から参照されなくなって初めて blob を解放します。だからこそ blob ファイルを手で消すのは危険です。まだ指しているモデルを孤立させかねません。サイズはオーバーヘッドではなく、モデルそのものです。数十億パラメータは量子化後でもギガバイトが必要で、より大きい、または精度の高いモデルはさらに必要です。重みこそが本体だからです。Hugging Face のキャッシュも同様で、リビジョンをキーにした不変スナップショットを保存し、繰り返しの取得を重複排除します。だからルールは「ツール自身のコマンドで削除する」です。コンテンツアドレスストアの整合を保ち、ぶら下がった blob を残しません。
ディスクマップが役立つところ
Mole の Analyze ビューのようなディスクマップは、想定外のモデルストアを見つける助けになります。一方、モデル名、共有 blob、リビジョン参照は Ollama、LM Studio、Hugging Face 側の領域です。一般のクリーナーは、ユーザーが正確な対象を特定しない限り、モデルストアやチャットの書き起こしに触れない方がよいです。
安全な手順の順番
所有しているツールでモデルを一覧し、公開されている重みと、プライベートまたはローカル変換の成果物を区別し、固有の会話とアダプターをエクスポートしてから、名前付きモデルを 1 つずつ削除します。共有 blob のせいで回収できる容量が限られることがあるので、ディスク使用量を再確認してください。保全すべきデータが残っていないことを確かめたうえで、検証済みのアンインストールの一環としてのみ、サポートディレクトリごと削除してください。