Windows 11のセーフ モード:起動、修復、終了の方法
Windows 11のセーフ モードは、最小限のファイルとドライバーだけでWindowsを起動するモードです。PCを不安定にしているスタートアップ アプリやサードパーティ製ドライバー、バックグラウンド サービスは読み込まれません。いちばん一般的な入り方は、「設定 › システム › 回復」を開き、「PCの起動をカスタマイズする」の横にある「今すぐ再起動」を選び、「トラブルシューティング › 詳細オプション › スタートアップ設定 › 再起動」と進んで4か5のキーを押す方法です。
セーフ モードは診断のための状態で、修復そのものではありません。問題が通常の起動で読み込まれる何かから来ているのかを見分けられ、それを取り除くための静かな場所にもなります。
セーフ モードで読み込まれるものと3つの種類
Microsoftのセーフ モードの記事は、セーフ モードを「限られたファイルとドライバーを使って、基本的な状態で」Windowsを起動するものだと説明し、役に立つ理由も添えています。問題がセーフ モードで起きなければ、既定の設定や基本的なデバイス ドライバーが原因である可能性は低い、ということです。スタートアップ設定には3種類あります。
| キー | オプション | 追加されるもの |
|---|---|---|
| 4またはF4 | セーフ モードを有効にする | 基本的なファイルとドライバーのみ、ネットワークなし |
| 5またはF5 | セーフ モードとネットワークを有効にする | インターネットや同じネットワーク上のほかのPCにアクセスするためのネットワーク ドライバーとサービス |
| 6またはF6 | セーフ モードとコマンド プロンプトを有効にする | いつものデスクトップの代わりにコマンド プロンプトのウィンドウが開くセーフ モード |
すでにPCに入っているものを削除するなら4、ドライバーをダウンロードしたりMicrosoftアカウントでサインインしたりするなら5を選びます。Microsoftのサインインのトラブルシューティング ページも、その場合は5を勧めています。6は実行したいコマンドがわかっているときだけにしましょう。
同じページによると、セーフ モードのサインインはパスワードでしかできず、PINや生体認証は使えません。再起動する前に、アカウントのパスワードを覚えているか確かめておきましょう。
セーフ モードが役立つとき、役立たないとき
セーフ モードが本領を発揮するのは、Windowsと一緒に読み込まれる何かが問題のときです。
- 新しいドライバー。 GPU、オーディオ、ネットワーク、チップセットのドライバーを更新してから、PCがクラッシュする、フリーズする、画面が真っ暗になる。
- スタートアップ アプリやサービス。 デスクトップが表示されたあと固まる、またはサインインして1分ほどでPCがひどく重くなり、通常モードでは原因を止めるところまでたどり着けない。
- 抵抗するアプリ。 セキュリティ ソフト、VPNクライアント、システム ユーティリティがプロセスを動かし続け、自分の削除を邪魔したりPCを使えない状態にしたりする。
- マルウェアの駆除で、通常起動だと不要なプログラムが自分を守ってしまう場合。
ドライブの故障や過熱のようにハードウェアが原因の場合や、セーフ モードすら起動できないほどWindowsが壊れている場合は、あまり役に立ちません。セーフ モードでも問題が残るなら、アプリやドライバー以外を疑うことになります。
セーフ モードを、アンインストール全般に向いた場所だと考えるのはやめましょう。アンインストーラーの中にはセーフ モードで起動しないサービスに頼っているものがあり、実行を拒んだり途中で止まったりします。通常モードで普通にアンインストールできるアプリは、通常モードで削除してください。どちらのモードでも止まってしまうアンインストーラーについては、Windowsのアンインストールが失敗するときで、アンインストーラーが何を待っているのかの読み方を説明しています。
設定からセーフ モードに入る
Windowsがまだ起動してデスクトップまで行けるときの方法です。
- 設定 › システム › 回復 を開きます。
Win + Rを押してms-settings:recoveryと入力しても開けます。 - 「回復オプション」の下で、「PCの起動をカスタマイズする」の横にある「今すぐ再起動」を選びます。PCはすぐに再起動するので、開いている作業は先に保存しておきます。
- 青い「オプションの選択」画面で、「トラブルシューティング › 詳細オプション › スタートアップ設定 › 再起動」を選びます。
- 再起動したら、セーフ モードなら4かF4、ネットワーク付きのセーフ モードなら5かF5を押します。Enterを押すと通常どおりWindowsが起動します。
MicrosoftのWindows回復環境の記事が設定からのこの手順を、スタートアップ設定の記事が最後の画面に並ぶ9つのオプションすべてを載せています。7から9(ドライバー署名の強制を無効にする、マルウェア対策の早期起動保護を無効にする、障害発生後の自動再起動を無効にする)はセーフ モードではなく、最初の2つはその起動のあいだ保護を切ってしまいます。自分の問題そのものを扱うサポート記事で指示されない限り、触らないでおきましょう。
Shift + 再起動、起動の失敗、回復メディア
サインイン画面までは行けるのにデスクトップに入れないときは、Microsoftのサインインのトラブルシューティング ページにあるとおり、Shiftを押したまま「電源 › 再起動」を選びます。PCは同じ「オプションの選択」画面に移り、そこから先の手順はまったく同じです。回復の記事も同じShift + 「電源 › 再起動」を一般的な入り方として挙げているので、デスクトップからでも使えます。
Windowsがサインイン画面にすらたどり着かない場合でも、Windows回復環境には入れます。Microsoftの回復の記事によると、起動に何度も失敗するとWindowsは自動で回復環境に入り、これを意図的に起こすこともできます。Windowsの読み込み中に電源ボタンを長押ししてPCを切る操作を2回行うと、3回目の起動で「自動修復」の画面が出ます。そこで「詳細オプション」を選び、「スタートアップ設定」まで進みます。回復ドライブのUSBやWindowsのインストール メディアからも同じ場所に行けます。そこから起動して「コンピューターを修復する」を選びます。強制的に電源を切るのはほかに手がないときだけにし、待てば終わる更新プログラムをWindowsがインストールしている最中には絶対にやらないでください。
BitLockerの回復キーを求められることがある
Microsoftのセーフ モードの記事とスタートアップ設定の記事はどちらも、デバイスが暗号化されている場合はこの手順を終えるのにBitLockerキーが必要だと書いています。始める前に、別のデバイスでキーを見つけておきましょう。
MicrosoftのBitLocker回復キーのガイドによると、家庭用PCのキーはたいてい、そのPCをセットアップしたMicrosoftアカウントに保存されていて、aka.ms/myrecoverykeyにサインインすると確認できます。ほかの人がPCをセットアップした場合は、その人のアカウントにあるかもしれません。暗号化をオンにしたときに印刷した紙や保存したUSBドライブにあることもあり、職場や学校のPCでは代わりにaka.ms/aadrecoverykeyを使います。入力画面が出たら、画面に表示されたキーIDの先頭8文字と一覧のものを見比べてください。1つのアカウントに複数のPCのキーが入っていることがあるためです。なくしたキーはMicrosoftサポートでも復元できません。
セーフ モードの中でやること
上から順に試し、どれかで問題の説明がついた時点で止めましょう。そうすれば、どの変更で直ったのかがわかります。
最後に入れたものを削除する。 設定 › アプリ › インストールされているアプリ を開き、トラブルが始まる直前に追加したアプリをアンインストールします。ここでアンインストーラーが動かない場合は名前を控えておき、通常モードに戻ってから対処します。
ドライバーを元に戻す。 スタートを右クリックして「デバイス マネージャー」を開き、該当するカテゴリ(GPUなら「ディスプレイ アダプター」)を展開し、デバイスを右クリックして「プロパティ」を選びます。「ドライバー」タブで「ドライバーを元に戻す」を選び、理由を選んで「はい」で確定し、求められたら再起動します。Microsoftのデバイス マネージャーのガイドにあるとおり、管理者権限が必要です。「ドライバーを元に戻す」が使えない場合は、デバイスのメーカーから古いドライバーを入手します。
Windowsの更新プログラムを削除する。 問題がWindowsの更新から始まったなら、「設定 › Windows Update › 更新の履歴」に進み、「関連設定」の下にある「更新プログラムをアンインストールする」を選びます。Microsoftの更新プログラムの削除に関する記事は、削除できない更新プログラムがあること、セキュリティ更新プログラムの削除にはリスクがあることを注意しています。Windowsがまったく起動しない場合は、回復環境にも「トラブルシューティング › 詳細オプション › 更新プログラムのアンインストール」があります。
スタートアップ アプリをオフにする。 「設定 › アプリ › スタートアップ」、またはタスク マネージャーの「スタートアップ アプリ」タブを使います。どちらもMicrosoftのスタートアップ アプリの記事に載っています。項目をオフにしてもアプリは削除されません。どれをオフにするかの判断は、Windowsのスタートアップ アプリの管理を参照してください。
復元ポイントに戻す。 Win + Rを押してrstrui.exeと入力し、トラブルが始まる前の復元ポイントを選びます。Microsoftのシステムの復元の記事によると、個人用ファイルには影響を与えずに、システム ファイル、レジストリ設定、インストール済みプログラムを元に戻します。Windowsの復元ポイントとバックアップでは、復元ポイントの選び方と、影響を受けるプログラムを先に確認する方法を扱っています。
履歴を読む。 コントロール パネル › セキュリティとメンテナンス › メンテナンス › 信頼性履歴の表示 で信頼性モニターが開きます。Microsoftの信頼性モニターの概要は、アプリケーションの障害、Windowsの障害、警告を日ごとに記録し、技術的な詳細やイベント ビューアーの同じイベントへのリンクも付いたものだと説明しています。ドライバーやアプリを入れた日の赤い印は、たいていいちばん早く手に入る手がかりです。
マルウェアについては、Microsoftが勧めるのはセーフ モードではなくMicrosoft Defenderオフラインです。「Windowsセキュリティ › ウイルスと脅威の防止 › スキャンのオプション」で「Microsoft Defenderウイルス対策 (オフライン スキャン)」を選びます。そのMicrosoftのページによると、PCを再起動して回復環境からスキャンし、結果は「保護の履歴」に表示されます。アンインストールできないサードパーティ製のウイルス対策ソフトには、たいていベンダーの削除ツールがあります。McAfeeの削除ガイドはその一例です。
ここでC:\WindowsやC:\Program Filesの下のフォルダーを手で削除したり、サービスをまとめて無効にしたり、レジストリ クリーナーを実行したりしないでください。セーフ モードでは動いているものが何も止めてくれないので、次の通常起動を壊してしまうのです。
セーフ モードの終わり方とmsconfigの落とし穴
「スタート › 電源 › 再起動」で再起動します。Microsoftによると、それで通常モードに戻るはずです。
何度再起動してもセーフ モードに戻ってしまう場合は、誰かがシステム構成でセーフ ブートをオンにしています。古いガイドの多くが入り方として勧めている方法です。この設定は解除するまで残ります。Win + Rを押してmsconfigと入力し、OKを選び、「ブート」タブを開いて「ブート オプション」の下の「セーフ ブート」のチェックを外し、再起動します。Microsoftのセーフ モードの記事2本が示しているのも、この直し方です。
なので、入り方としてmsconfigを使うのは避けましょう。設定からの方法とShift + 再起動なら、影響するのは次の1回の起動だけです。
Moleの役割
Moleは起動ツールではありません。Windowsをセーフ モードで起動することも、回復環境に何かを追加することも、起動しないPCを修復することもなく、セーフ モード内で動かす前提で作られても試されてもいないので、そこでは当てにしないでください。セーフ モードにいるあいだは、上のWindowsの手順を使います。
通常モードに戻ったら、セーフ モードで見えてきたものの片付けにMoleが使えます。「アプリ」タブのスタートアップ一覧では、名前とプログラムのパスを1つずつ確認したうえで、サインイン時に起動するプログラムをオフにしたり戻したりできます。プログラムがもう存在しない項目には「プログラムなし」と表示され、認識されたセキュリティ、VPN、プロキシの項目はロックされたままです。「アンインストール」は、まずアプリ自身のアンインストーラーを実行し、そのあとで残りファイルを示します。残りファイルはごみ箱に移され、レジストリ項目はバックアップされます。ウィンドウ左上のMoleマークから開く「Doctorを実行」では、Windows Updateや更新処理の再起動がまだ残っているか、Defenderのリアルタイム保護がオンかがわかります。Windowsのヘルプ ページでそれぞれを説明しています。
よくある質問
Windows 11でセーフ モードに入るには?
「設定 › システム › 回復」に進み、「PCの起動をカスタマイズする」の横の「今すぐ再起動」を選びます。続けて「トラブルシューティング › 詳細オプション › スタートアップ設定 › 再起動」を選び、セーフ モードなら4、ネットワーク付きのセーフ モードなら5を押します。
セーフ モードとネットワークとは何ですか?
セーフ モードに、Windowsがインターネットにつなぐためのネットワーク ドライバーとサービスを加えたものです。ドライバーやツールをダウンロードしたいときや、Microsoftアカウントのパスワードでサインインしたいときに使います。
セーフ モードを終了するには?
PCを再起動します。それでもセーフ モードに戻る場合は、msconfigを開き、「ブート」タブで「セーフ ブート」のチェックを外して再起動します。
セーフ モードでPINが使えないのはなぜですか?
セーフ モードのサインインはパスワードでしかできないため、PIN、指紋、顔認証は使えません。Microsoftアカウントかローカル アカウントのパスワードを使ってください。